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こんにちは。草加市議会議員の斉藤雄二です。
全4回でお伝えしている「令和7年度草加市決算」の第2回です。
令和7年度は、市税収入が前年度より約25億円増加しました。
市の収入が増えたことは良いことですが、この結果だけで「草加市の財政が安定した」と判断することはできません。
今回は、草加市の歳入に注目します。
市税収入は419億9,566万円
令和7年度の市税収入は419億9,566万円で、前年度より24億8,599万円、率にして6.3%増加しました。
主な増加内容は、次のとおりです。
- 個人市民税 20億9,041万円増
- 固定資産税 5億2,067万円増
市税は、市が比較的自由に使い道を決められる「自主財源」の根幹です。市税収入の増加は、令和7年度決算の良かった点の一つです。
市税の徴収率も98.3%となり、前年度より0.1ポイント上昇しました。
税を負担している市民との公平性を確保するためにも、徴収率の向上や収入未済額の縮減に向けた取組は重要です。
税収増加には一時的な要因も
市税収入が増えた主な背景には、定額減税の終了や個人所得の増加があります。
そのため、令和7年度に約25億円増加したからといって、翌年度以降も同じように税収が伸び続けるとは限りません。
景気や雇用、所得の状況、国の税制改正などによって、市税収入は変動します。
令和7年度の税収増加は評価しつつも、それを恒常的な収入とみなして新たな支出を増やすことには慎重な判断が必要です。
ふるさと納税などの寄附金も増加
令和7年度は、ふるさと納税などによる寄附金も、前年度より5億7,853万円増加しました。
監査報告では、事業総点検を踏まえた経常経費の抑制とともに、ふるさと納税受入額の増加について、財源確保に一定の成果があったと評価しています。
市税以外の財源を確保する取組は重要です。
一方、ふるさと納税には返礼品代や事務経費がかかります。また、草加市民が他の自治体へ寄附することで、草加市が受け取る市民税が減少する側面もあります。
受入額だけで成果を判断するのではなく、経費や市税の流出額を差し引いた実質的な効果を検証し、市民に分かりやすく示す必要があります。
一般会計全体の歳入は約13億円減少
市税や寄附金が増加した一方で、一般会計全体の歳入決算額は945億1,875万円となり、前年度より13億2,067万円減少しました。
主な増減は、次のとおりです。
【増加したもの】
- 市税 24億8,599万円増
- 寄附金 5億7,853万円増
- 地方消費税交付金 4億2,395万円増
【減少したもの】
- 繰入金 27億1,249万円減
- 市債 14億2,090万円減
- 地方特例交付金 約11億円減
市税や寄附金は増加しましたが、他の収入が減少したため、歳入全体では前年度を下回りました。
歳入の構成が変化していることにも注意が必要です。
次年度以降も税収が伸びるとは限らない
監査意見書によると、草加市の総人口は直近10年間で2.6%増加し、生産年齢人口も5.7%増加しています。
一方で、年少人口は18.6%減少し、高年者人口は6.0%増加しました。
さらに10年後には、総人口が0.6%、生産年齢人口が2.4%減少する一方、高年者人口は9.8%増加すると見込まれています。
今後、税収を支える世代が減少し、医療、介護、福祉などに必要な経費が増えれば、財政運営はさらに厳しくなります。
令和7年度に税収が増えたことは評価できます。しかし、この税収増加を将来も続く前提で考えるべきではありません。
税収が増えた今こそ、将来への備えを
収入が増えた年度に新しい事業を始めることは簡単です。しかし、事業を一度始めると、多くの場合、翌年度以降も継続的な支出が必要になります。
今後は、学校や公共施設の建て替え、上下水道の更新、災害対策など、多額の財源を必要とする課題が控えています。
税収が増えた今こそ、将来の負担を減らすために何を優先するのかを考えなければなりません。
次回は、市立病院、水道、下水道という、市民生活を支える三つの事業の経営状況についてお伝えします。
※数値及び将来人口の推計は「令和7年度草加市決算審査意見書」に基づいています。

