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こんにちは。草加市議会議員の斉藤雄二です。
今回から全4回にわたり、令和7年度の草加市の決算についてお伝えします。
決算書には多くの数字が並んでいますが、大切なのは「市のお金が何に使われ、財政状況が前年度からどう変化したのか」を確認することです。
第1回は、草加市の決算全体を見ていきます。
一般会計の歳入・歳出はいずれも減少
福祉、教育、子育て、道路、公園、防災など、市の基本的な行政サービスを扱う「一般会計」の決算は、次のようになりました。
- 歳入決算額 945億1,875万円
- 歳出決算額 895億9,889万円
前年度と比べると、歳入は13億2,067万円、歳出は16億5,022万円減少しています。
歳出が減った主な理由は、本庁舎建設やスポーツ振興、保育施設整備、放課後児童クラブ整備などに関する工事費が減少したためです。
そのため、歳出の減少をすべて行政改革や事業見直しの成果と捉えることはできません。大型工事の進捗による年度間の変動も含まれています。
一般会計と特別会計を合わせた決算
一般会計に、国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療、土地区画整理事業などの特別会計を加えた決算総額は、次のとおりです。
- 歳入総額 1,410億661万円
- 歳出総額 1,351億3,822万円
ここから、一般会計と特別会計の間で重複している繰入れ、繰出しを除き、翌年度へ繰り越す事業の財源を差し引いた「実質収支」は、53億7,583万円となりました。
前年度の実質収支は48億8,184万円でしたので、前年度より4億9,398万円増加しています。
その結果、令和7年度の単年度収支は4億9,398万円の黒字となりました。
前年度より収支が改善したことは、評価できる点です。
「53億円余っている」わけではありません
ここで注意しなければならないのは、実質収支が53億7,583万円あるからといって、その全額を自由に新しい事業へ使えるわけではないということです。
実質収支には、翌年度の財源や今後の財政運営に必要となるお金も含まれています。また、前年度から持ち越した黒字分も含まれているため、その年度だけで生み出した黒字を見る場合は、単年度収支を確認する必要があります。
したがって、「草加市には53億円も余っている」と単純に捉えることはできません。
今回の決算で、その年度の収支が改善したことは事実ですが、学校や公共施設、上下水道の老朽化対策など、今後、多額の支出が必要になることも考えなければなりません。
黒字でも楽観できない理由
令和7年度は、市税や寄附金が増加しました。その一方で、繰入金、市債、地方特例交付金などが減少したため、一般会計全体の歳入は前年度を下回っています。
また、歳出の減少には、大型工事に関する支出が減った影響もあります。
監査委員も、歳出削減に向けた取組が少しずつ前進していると評価する一方、依然として厳しい財政状況に変わりはないと指摘しています。
令和7年度決算は、「前年度より収支は改善したが、将来に向けて安心できる状況ではない」と見るべきだと思います。
大切なのは、黒字か赤字かだけで判断するのではなく、黒字が生じた理由と、今後必要になる支出を合わせて考えることです。
次回は、市税収入が約25億円増加した理由と、それでも草加市の財政を楽観できない背景についてお伝えします。
※数値及び事業内容は「令和7年度草加市決算審査意見書」に基づいています。

