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こんにちは。草加市議会議員の斉藤雄二です。
2006年に初当選してから、まもなく20年になります。
28歳で議員になった当時、実現したいと思っていた政策がたくさんありました。
振り返ってみると、当時掲げていた公約の大半は実現することができました。
そして、その多くは今では当たり前の制度になっています。
しかし、20年間の活動を振り返ったとき、私が気になるのは、実現できたことよりも、まだ実現できていないことです。
今回は、その両方についてお話しします。
高齢者の補聴器購入費用への助成
実現できた政策の一つが、高齢者への補聴器購入助成制度の創設です。
年齢を重ね、耳が聞こえにくくなると、家族や友人との会話が難しくなることがあります。
人との交流が減り、外出する機会が少なくなることも考えられます。
一方で、補聴器は決して安い買い物ではありません。
そこで、購入費用の一部を助成する制度の創設を求めてきました。
現在、草加市には補聴器購入助成制度が設けられています。
ただし、制度ができたからといって、すべての問題が解決したわけではありません。
所得制限があり、助成額は2万円。助成を受けられるのは、1人1台、生涯1回限りです。
買い替えや両耳への助成など、改善すべき点が残されています。
制度をつくることは一つの前進ですが、必要な方が利用しやすい制度にしていくことも大切だと思っています。
コミュニティバスの導入と公園の整備
コミュニティバスの導入も、実現できた政策の一つです。
高齢者をはじめ、自家用車を利用できない方にとって、公共交通は日常生活を支える大切な移動手段です。
現在、草加市ではコミュニティバスが運行されています。
しかし、移動に困っている方がいなくなったわけではありません。
運行ルートや便数など、今も改善すべき課題があります。
また、公園が不足している地域への公園整備も求めてきました。
その中で、谷塚そらまめ公園や両新田くすのき公園の整備が進められてきました。
子どもたちが遊べる場所、地域の皆さんが集える場所が身近にあることは、暮らしやすいまちづくりにつながります。
こうした事業は、私一人で実現したものではありません。
地域の皆さんの声があり、行政の担当職員をはじめ、多くの方々が関わって進められてきたものです。
草加駅始発・終着の電車は、時間がかかった
実現までに時間がかかったものとして、草加駅を始発・終着とする電車があります。
鉄道の運行は、草加市だけで決められるものではありません。
東武鉄道に対して要望を続ける必要がありました。
市民の皆さんにとって必要なことでも、決定する権限が市にない場合、実現までに長い時間がかかることがあります。
鉄道会社にも運行上の事情があります。
そうした中で、要望を伝え続け、実現可能な形を探っていくことが必要でした。
市議会議員の仕事は、市役所の中だけで完結するものではないと感じた事例の一つです。
20年経っても、解決できていないこと
一方、今も実現できていない政策がたくさんあります。
例えば、老朽化が進む学校施設の計画的な建て替えです。
学校は子どもたちが毎日過ごす場所です。
安全で快適な教育環境を維持するためには、長期的な計画と財源の確保が欠かせません。
また、歩道の段差や傾斜の改善も、十分に進んでいるとは言えません。
健康な人には気にならない小さな段差でも、車いすを利用する方や、足腰が弱くなった高齢者にとっては、大きな障害になることがあります。
公共交通の充実や県道の整備も、引き続き取り組む必要がある課題です。
県道については埼玉県との調整が必要になるなど、草加市だけでは解決できない問題もあります。
20年間取り組んできても、まだ改善できていないことがある。
それが現実です。
制度や仕組みだけでは解決できない問題もある
20年間の議員活動で、特に難しさを感じてきたのが、DVや虐待に関わる相談です。
こうした問題では、本人の意向を大切にすることが欠かせません。
しかし、本人が望んでいることと、私や行政が安全のために必要だと考える対応が、必ずしも一致するとは限りません。
その間にある隔たりを、どう埋めていくのか。
とても難しい問題です。
相談を受け、関係機関と連携しても、思うような結果につながらないことがあります。
これまでには、結果として命が失われてしまったこともありました。
個人情報に関わるため、詳しいことをお話しすることはできません。
ただ、こうした経験は、今も心に残っています。
制度があることと、その制度によって一人ひとりを守れることは、必ずしも同じではありません。
行政にも議員にも、できることには限界があります。
それでも、どうすれば違う結果につなげられたのか、考え続けなければならないと思っています。
公約の大半は実現した。それでも課題はなくならない
初めて立候補したときに掲げた公約の大半は、この20年間で実現することができました。
当時は実現を目指していた制度が、今では当たり前のものになっています。
それは、社会が少しずつ変わってきたということでもあります。
しかし、一つの問題が解決しても、別の問題が生まれます。
社会情勢が変われば、新たな課題も出てきます。
高齢者への補聴器購入助成制度ができても、制度の改善が必要になります。
コミュニティバスが導入されても、移動に困る方は残っています。
学校にエアコンが設置されても、今度は老朽化した校舎をどう建て替えるかという課題があります。
何かを実現したからといって、そこで終わりではないのです。
20年間の成果をどう評価するかと聞かれても、正直なところ、達成感よりも、まだ実現できていないことの方が気になります。
そして、政策や制度だけでは救いきれなかった方々のことも忘れることはできません。
20年という時間は、決して短くありません。
それでも、解決できていない問題があり、新たな課題も山積しています。
その現実と向き合うことが、今の私にできることだと思っています。


