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正しいことを言えば変わると思っていた
議員になった当初、私は「正しいことを言えば政治は変わる」と思っていました。
課題を見つけ、改善案を提案する。
それが実現につながっていく。
そんなイメージを持っていました。
しかし、実際に議会の中に入ると、そう単純ではないことを感じました。
「何を言ったか」より「誰が言ったか」
特に感じたのは、
「何を言ったか」よりも、
「誰が言ったか」
が重視される場面があるということでした。
同じ内容を発言していても、新人議員と、当選回数を重ねたベテラン議員では、受け取られ方が違う。
特に保守系のベテラン議員の発言には、大きな重みがありました。
その現実を前にしたとき、私は政治の世界が、理屈だけでは動かないことを少しずつ理解していきました。
政務活動費の領収書公開
私が強く印象に残っているのは、政務活動費の領収書添付と公開についてです。
私は以前から、
「政務活動費の領収書は公開すべきではないか」
と提案していました。
ですが、そのときは、まともに検討すらしてもらえませんでした。
私は当然のことを言っているつもりでした。
それでも、現実にはまったく進みませんでした。
数年後に起きたこと
ところが数年後、別の保守系議員が、同じ内容を提案しました。
すると今度は、大きな反対もなく話が進み、決まっていきました。
もちろん、決まった内容自体は当然のことですし、公開が進んだことに問題はありません。
ただ私は、
「ここまで反応が違うのか」
と感じました。
同じ内容でも、誰が言うかで受け取られ方が変わる。
その現実を、はっきりと見た気がしました。
政治の現実
政治は、理想だけでは動きません。
人間関係。
信頼関係。
積み重ね。
そうしたものも、大きく影響します。
正しいことを言うだけでは、現実は変わらない。
それを実感しました。
あの頃の私は、正しさがあれば前に進むと思っていました。
ですが実際には、その正しさを受け止めてもらうための土台も必要なのだと感じました。
だからこそ続ける
ただ一方で、最初は相手にされなかった提案でも、時間が経てば実現することがある。
そういう現実も見ました。
だからこそ、言い続けることには意味がある。
私はそう思っています。
すぐに実現しなくても、
そのときは届かなくても、
積み重ねた言葉が、後になって形になることがある。
それもまた、政治の現実なのだと思います。
理想と現実の間で
政治には、理想だけでは進まない現実があります。
しかし、現実だけを見て諦めてしまえば、何も変わりません。
理想を持ちながら、現実の中で少しずつ進めていく。
その積み重ねが大切なのだと思っています。
今振り返ると、この経験は、政治に対する自分の考え方を大きく変えた出来事の一つでした。
次回予告
議員として活動を続ける中で、私は「続けること」の難しさも感じるようになりました。
選挙に当選することより、続けることの方が難しい。
そう感じる場面も多くありました。
次回は、地方議員を続ける難しさについて書きたいと思います。
草加市議会議員
斉藤雄二


