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こんにちは。草加市議会議員の斉藤雄二です。
9月定例会で行った一般質問について、テーマごとにご報告しています。
今回は「エアコンの購入費助成」についてです。
近年の夏の暑さは、単に「暑い」というレベルではなくなっています。
特に高齢者は暑さや喉の渇きを感じにくいこともあり、室内で過ごしていても熱中症になる危険があります。
私は今や、エアコンは単なる家電製品ではなく、猛暑から市民の命を守るための「生活インフラ」の一つになっていると考えています。
しかし現実には、
「エアコンが家にない」
「故障しているけれど買い替えられない」
「電気代が心配で使うのを我慢している」
という方もいます。
そこで9月定例会の一般質問で、エアコン購入費への支援について取り上げました。
草加市では年間162人が熱中症で救急搬送
まず、草加市内の熱中症による救急搬送の状況を確認しました。
市の答弁では、草加八潮消防組合に確認した結果として、
令和5年度 167人
令和6年度 124人
令和7年度 162人
が熱中症により救急搬送されています。
令和7年度の162人を年齢別に見ると、
69歳以下 63人
70~79歳 41人
80歳以上 58人
でした。
さらに162人のうち、54人は住居内で発症しています。
熱中症は、屋外だけで起きるものではありません。
自宅にいるから大丈夫、というわけではないことが数字からも分かります。
エアコン・冷蔵庫の補助金は約2か月で受付終了
草加市では今年度、省エネ性能の高いエアコンや冷蔵庫への買い替えに対し、4万円または5万円を補助する「省エネ家電買い替え促進事業」を実施しました。
5月8日に受付を開始しましたが、7月6日には受付を終了。
わずか約2か月でした。
市の答弁によると、エアコンは458件の申請があり、453件、1,846万円の交付決定を見込んでいるとのことでした。
冷蔵庫についても536件の申請があり、533件、2,151万円の交付決定を見込んでいました。
市自身も、
「想定を大きく上回るスピードで受付終了となった」
として、市民の関心や反響は非常に大きかったと評価しています。
さらに受付終了後も多くの問い合わせがあったことから、市民ニーズの高さが確認されたとして、追加の補正予算案も提出されました。
それだけ、家電の買い替えに対する負担を感じている市民が多いということだと思います。
ただし、現在の制度には使いにくい部分も
一方、私は現在の制度には課題もあると考えています。
今回の補助制度は、現在使っているエアコンから省エネ性能の高いエアコンへの「買い替え」が基本です。
そのため、そもそも自宅にエアコンがない方が新たに設置する場合には利用できません。
また、設置工事費やリサイクル費用も補助の対象外です。
そして購入後に申請する仕組みのため、まず自分で購入費や設置費を用意する必要があります。
経済的に余裕のある方にとっては利用できても、
「最初に十数万円を用意すること自体が難しい」
という世帯にとっては、補助制度があっても利用できない可能性があります。
支援を必要としている人ほど利用しにくい制度になっていないか。
ここは考える必要があります。
「購入するときに値引き」できないか
そこで一般質問では、東京都の「東京ゼロエミポイント」の仕組みも紹介しました。
東京都では、登録販売店で対象となる省エネ家電を購入すると、その場で値引きを受けられる仕組みがあります。
購入者が一度全額を支払い、後から行政に補助金を申請する方法と比べると、利用者の立て替え負担を軽減できます。
私は草加市でも、登録販売店で対象のエアコンを購入した際、その場で値引きを受けられるような制度を検討できないかと提案しました。
また、所得制限を設けず市民を対象とした制度としながら、
高齢者
障がい者
ひとり親世帯
住民税非課税世帯
など、熱中症の危険性や経済的な負担が特に大きい世帯については支援を手厚くすることも提案しました。
買い替えだけでなく「新規設置」や「修理」にも支援を
もう一つ重要なのが、エアコンを持っていない世帯への対応です。
省エネ家電への買い替えを促すことは、電気使用量や二酸化炭素排出量を減らすという環境政策として意味があります。
しかし「命を守る」という福祉の視点で考えれば、話は変わってきます。
本当に支援が必要なのは、
「古いエアコンを新しいものに交換したい人」
だけではありません。
そもそもエアコンを設置できない人。
故障したまま修理できない人。
こうした方への支援も必要です。
そこで、特に支援を必要とする世帯については、買い替えだけでなく、
「新規設置」
「設置工事費」
「故障した場合の修理費」
まで支援対象にできないかと求めました。
市も「福祉の観点から検討する必要がある」
これに対する市の答弁で、注目したのがこの部分です。
現在の省エネ家電買い替え促進事業は、物価高騰対策と環境政策を目的としているため、新規設置や修理費は対象にしていないとのことでした。
一方で、高齢者、障がい者、ひとり親世帯、住民税非課税世帯など、特に支援を必要とする世帯への助成額の上乗せや、新規設置、修理費への支援については、
「生活上の負担軽減や福祉の観点から検討していく必要がある」
との認識が示されました。
そして、対象者や支援内容、財源などについて、福祉部門をはじめとする関係部署と連携して全庁的に検討する必要があるとの答弁でした。
私は、ここは大切なポイントだと思っています。
環境政策だけでなく「命を守る福祉政策」として
省エネ性能の高いエアコンへの買い替えを促すことは大切です。
しかし、エアコンを使えなければ命に関わるほどの暑さになっている現在、環境政策だけで考えるのでは十分ではありません。
「エアコンを持っていない」
「壊れてしまった」
「買いたくてもお金がない」
そうした人をどう支えるのか。
ここには福祉政策としての視点が必要です。
一律にすべてを行政が負担するという話ではありません。
通常の省エネ家電への支援と、特に支援を必要とする世帯への福祉的な支援を組み合わせる方法もあります。
そして、補助金を後から振り込むだけではなく、購入時の負担そのものを減らす仕組みも考えられます。
エアコンを使えるかどうかが命を左右する時代に
かつてエアコンは「あると快適な家電」だったかもしれません。
しかし、夏の気温がここまで上昇した現在、その位置づけは大きく変わっています。
特に高齢者など熱中症のリスクが高い方にとっては、エアコンを適切に使用できる環境そのものが命を守ることにつながります。
経済的な理由によって、
「暑くても我慢するしかない」
という人をできるだけ生み出さない。
そのために何ができるのか。
今回の一般質問では、市からも新規設置や修理費などについて「福祉の観点から検討する必要がある」という認識が示されました。
今後、実際の制度につながっていくのか。
引き続き確認し、必要な提案をしていきたいと思います。
