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市議会議員の方が訪ねてきた理由
前回の記事で書いたように、ある日、地元の市議会議員の方が家に来るようになりました。
「選挙に出てほしい」
そう言われたとき、正直、なぜ自分なのか分かりませんでした。
政治の経験があるわけでもなければ、特別な経歴があったわけでもありません。
自分では、政治の世界とはまったく縁のない人間だと思っていました。
しかし後になって、その理由を知ることになります。
マクドナルドでの出来事
きっかけは、マクドナルドでアルバイトをしていた頃の出来事でした。
あるとき、やけどをしてしまった高齢の女性スタッフがいました。
治療のためには、仕事を休まなければなりません。
そこで私は、店長に有給休暇が取れないか相談しました。
すると返ってきたのは、思いがけない言葉でした。
「アルバイトに有給休暇なんてない」
「就業規則に書いてあっても、出したことは一度もない」
私は、その言葉に強い違和感を覚えました。
「権利」としての有給休暇
納得できなかった私は、本社に電話をして確認しました。
すると、こう説明されました。
「ご本人以外のことはお答えできませんが、斉藤さんには20日間付与されています」
やはり、有給休暇はある。
そう確認できました。
さらに私は、労働組合にも相談しました。
そこで言われたのは、
「まずは自分の権利として取ることが大切です」
という言葉でした。
その言葉を受け、私は労働基準監督署にも相談しました。
その結果、店舗には指導が入ることになりました。
忘れられない言葉
その後、店長に呼び出されました。
そして言われたのが、
「お前の身に何があっても知らんからな」
「電車とか気をつけろよ」
という言葉でした。
今振り返っても、忘れられない言葉です。
有給休暇を取れるようにしたい。
ただそれだけのことでした。
けれど当時は、それだけのことで強い圧力のようなものを感じました。
変わった現場
その後、本社からの指導もあったのか、無事に有給休暇を取得することができました。
残念ながら、高齢の女性スタッフの治療には間に合いませんでした。
それは今でも心残りです。
それでも、
「アルバイトでも有給休暇が取れる」
ということを形にすることはできました。
この出来事は、新聞や週刊誌でも取り上げていただきました。
自分としては特別なことをしたつもりはありません。
ただ、困っている人がいて、おかしいと思ったことに声を上げただけでした。
その出来事が、思わぬ形でつながっていた
後から聞いた話ですが、その報道を見て、市議会議員の方が声をかけてくださったそうです。
自分では当たり前だと思っていた行動が、誰かの目に留まり、思わぬ形で次の出来事につながっていく。
そんな経験でした。
あのときの自分には、まさかそれが政治の道へつながるとは、まったく想像もできませんでした。
ですが今振り返ると、
困っている人のために声を上げること、
おかしいことをそのままにしないこと、
その原点は、あの頃から変わっていなかったのかもしれません。
次回予告
こうして私は、市議会議員の方から声をかけていただくことになりました。
そしてその後、何度も断りながらも、最終的に大きな決断をすることになります。
次回は、私が政治の道を選ぶことになったときの話を書きたいと思います。
草加市議会議員
斉藤雄二
